Petit nouvelles


今頃、パリでは街路樹のマロニエがピンクや白の花をつけ彩をそえていることと思います。
これからの時期ヨーロッパは本当に素晴らしい季節です。
という僕は6月8日生まれ、まさしくパリの一番いい季節にパリの16区で誕生しHenri(フランス語ではアンリ・英語ではヘンリ)というセカンドネームを父のフランス人の友人につけてもらいました。

欧米ではこのマロニエの時期の5月~6月に結婚すると幸せと言われ、週末には至る所で祝福のクラクションが鳴っています。日本でもそれにあやかって「ジューンブライド」と言う文字が某雑誌の表紙を飾っていますが、日本の梅雨の時期は適していないのではないかと?と実は冷ややかな目で眺めています。
「June bride(ジューンブライド)」は6月の花嫁と直訳されます。ちなみにフランス語では「Juin Mariée(ジュアンマリエ)」と言われます。

ギリシャ神話の神様ゼウスって有名ですね。ゼウスは守護神・支配神として神々と人間たちの父と呼ばれています。その奥さんがヘラです。
ヘラはギリシャ神話の中では最高位の女神と言われています。そのヘラがローマ神話ではユーノー(ちなみにゼウスはユーピテル)、ユーノー=JUNO 、June brideはユーノーの女神にあやかって「幸せになる花嫁」という説があるようです。

そんな僕はフランス人になりたいと思い20歳になるときフランス国籍取得のための試験を受け決心をようとしました。そこでまずは大学でフランス語を選択したわけですが、早1学期で挫折をし、いとも簡単に夢破れました。

僕は小さいとき「Babar」というフランスの像のキャラクターが大好きでした。当時日本ではまだ「Babar」は知名度が低く、目にすることはありませんでした。帰国後、僕は電車の中でその「Babar」をついに見つけ大きな声で「ばばあ」と叫んで注目を浴びたことがあったそうです。フランス語の「r」の発音が難しく日本人の耳には「ばばあ」と聞こえたようです。次の駅で慌てて電車を降りたと聞きました。
3~4歳までは日本語よりフランス語が堪能だった僕でした・・・

そこで今回は逆バージョン、みなさんに気を付けていただきたいフランス語をいくつかお伝えします。

★La France=ラ・フランス=フランス(国名)

日本では、フランス原産の洋ナシを指す“ラ・フランス”ですが、これは“La France”と書き表され、“フランス(国名)”と訳されます。洋ナシは、La poire(ラ・ポワール)です。

★ルージュ=Rouge=赤色

日本では広く“口紅”という意味で使われている“ルージュ”という言葉があります。これはフランス語では単に“赤色”を指します。フランス語で口紅は“Rouge à lèvres(ルージュ・ア・レーブル)”です。lèvresは「唇」を指します。日本でもどの色でも総称を「口紅」というようにフランスでもどの色でも総称を「Rouge à lèvres」と言うようです。「赤」の部分は共通ですね。

★アンニュイ=Ennui

日本ではもの憂い感じ、または倦怠な様子を指す“アンニュイ”という言葉ですが、フランス語の“Ennui”は、一般的に退屈、倦怠という使われ方をしています。

“アンニュイ”と聞くと、シェイクスピアのハムレットのように行動力がなく、物憂げ、儚げなな青年が想像され、ファッション雑誌ではミステリアスな女性としてのほめ言葉の様に使われたりしていると思います。日本語では人の性質を表す言葉として使われていますが、フランス語にはそのような意味はありません。

★シュール=Surréalisme

日本語では「シュールな光景」「シュールで笑える」など、テレビや普段の会話でもよく耳にする言葉です。「少し変な」「非日常的な」というような意味で使われているようです。日本では本来の意味と異なった使い方がされているようですが、もともとは、シュルレアリスムと言い、超現実主義な芸術運動の一つです。ちょっと難しいので、Wikipediaにてご確認ください。

これからもPetit nouvellesお届けします。 Takato=Henri=Sasaki